美容院難民の冒険①

美容院難民の話は  

先々週だったかに急遽、客先に出向く用件が発生。

もう6月になってるし、6月とは名ばかりで外は強猛暑。
衣替えも全くしてなければ、手袋やブランケットもまだしまってない。

季節の変わり目に全く追いついてなく、私自身も公共の場(行きつけドラッグストア以外の)に出られるような状態ではない。
髪は白髪混じりで伸び放題、顔のうぶ毛(というかヒゲだな)も伸び放題、とにかく毛という毛が伸びまくってる状態。

 

予定の日まで1週間はあったので、去年着れてた外着を着てみたり、毛という毛の処理をしたり、肌が化粧に耐えうるスキンケアを怠っていたので毎日ちゃんと肌をケアして、と公共の場に出る準備をしていた。

で、予定日の前日。

すっかり美容院のことが抜けてたのを思い出した。
髪の毛をまとめて~とかで誤魔化せるような状態じゃなく、このクソ暑い日に外に出たら汗と湿気でどえらいことになるのが目に見えてる。
家の中にいるだけなのに、私の髪の毛は湿気を吸いまくってワシャワシャのボッサボッサだったのよ。

思い出したのが朝っぱらだったのと、予定日時が翌日の夕方だったので、ダメもとですぐに行きつけの美容院に連絡してみた。
→結果はカラーとカットでは到底無理で、カットだけ(シャンプーもなし!)でも入れんかった。

仕事をほっぽり出して近くの美容院を探すも『切ってもらえばどこでもいい!』とはならず、あわよくば『相性が合う美容室に行きたい!』と思って探してるので、なかなか決められない。
技術だなんだはよく分からんのでいいんだけど、美容師さんの対応や相性とお店の雰囲気(40代の白髪混じりオバサンでも受け入れてもらえるのか?!)が私にとっては最重要項目。
ただ口コミだとほとんどが「希望通りのヘアスタイルにしてもらいました」とか「素晴らしい技術・施術です!」とかでよく分からん。

家の近所だけでなく、範囲を隣の駅あたりまで広げて探してたら「客観的にアドバイスをしてくれる」というお店を発見。

私が探してるのはこういうとこ。

美容師さんとの相性、お店の雰囲気も大事だけども一番欲してるのは「客観的なアドバイス」
自分がしたいと思う髪型と似合う髪型は違うと思うし、まだ発見してない新たな自分に出会えるのかもしれない!という期待。

早速、お店に電話してみた。
が、やっぱりカラー&カットは無理。
一度、諦めて別の店を見つけようとしたけど、その気力もないしビビっときた自分の直観を信じてカットのみで翌日、朝一に予約を入れた。

当日。

朝からバタバタ用意して、予約していた美容院へ。

場所も外観も前日には確認してたんだけど、実際に見ると『美容院』というより『カフェバー』みたいな雰囲気のとこ。
美容院でよくあるガラス張りで店内がよく見えるような造りじゃなくて、中が全く見えんようになってる。

予約してなかったら間違っても気楽に入れん雰囲気を醸し出してんだけど、お店に辿りつくまでに太陽にやられ過ぎて(自転車で行った)緊張するとか、汗まみれの身だしなみを整えるとか、そんなことを考える余裕もなくベトベトのままIN。

店内も店長さん(男性)も従業員さん(女性)も、とてもアットホームな雰囲気で緊張も何もしないまま入店から5分後にはもう髪の毛を切り始めてもらってた。 正直、女性の従業員さんは店長の母親なんじゃないか?!と思ったぐらいで、私よりも『おっ母さん感』が溢れてる方。
店長さんは私と同じ年ぐらいの人でとがり過ぎたオシャレでもなく、とがり過ぎた髪型でもない。

全部がちょうどいい雰囲気。

今回は店長さんに髪を切ってもらったけど、本に手を伸ばす暇というか考えもしないほど自然に会話が続く。
お喋り過ぎず、これまたちょうどいい感じ。
私がいつも行ってる美容院ではおしゃべりに夢中になり過ぎてカットの手を止めたまま話し込んじゃう店長さんだけど、この店長さんは話してても手は動かし続けてるので、時間が押してくこともない。

髪の毛を切ってもらいながら『自分で探して初めて当たりの美容院かもしれん!』と興奮してた。

約1時間ぐらいの間に色んな事を話してて、この妙なアットホーム感の理由が店長&女性従業員だけじゃないことが分かった。

お店の内装なんだよ。

店長DIY!

会話の主題が色々移っていく中『お店を改装して開店している』という話を聞いた。
元々美容院だった店舗をそのまま内装を変えて開店してるらしく、その内装の9割が店長DIY!

話を聞いた瞬間に『なるほどな。だからなんか建具が全部いびつなんかぁ』と思ってて、レジが置いてある受付台やカットしてもらう席にある机、カフェっぽい雰囲気を出してる壁の装飾までどれもこれも切断した後にやすりがかかってる状態じゃなく、角も面取りしてないままの1x4の板そのままという感じ。

「え~すごいですね!」と言いながらも『この手作り感満載の店内だから落ち着いていられるかもしれんなぁ』と妙に納得してしまった。

白過ぎるお店も照明が明るすぎるお店もどうにも落ち着けないので、少しやぼったいような内装が私には合ってんだと思う。

しれっと悪口になってるな。

悪口ついでに少し引っかかるのは店長さんから漏れ出てる『自慢話』
ちょいちょい、このDIYにしてもそうだったし技術面の話でも他店の悪口からの『自慢』が入ってくんのよ。

お客さんの話でも「新規のお客さんは断ってる」らしく、「お願いですから、ここで切らしてください!」という意気がないとダメらしい。
今回の私の場合も結構、無理矢理に「カットだけでいいので、お願いします!」と頼みこんでたので予約がとれたけど通常なら断ってるそうな。
「はぁ~そしたら私はラッキーだったんですね~」と言うしかないんだよね。

全部が全部『自慢話』に持ってく話じゃないけど『自慢話』に持ってかれると、こちらとしては「へぇ~すごいですね!」としか言えん。

あと「ぼくのお客さんは多分、ぼくみたいな変わり者と話したがってるだけだからさ~」と言われた時も返答に困ったわ。
自分のことを『変わり者です』って言う人にどう対処していいか分からんわ。
「本当に変わり者ですね!アッハッハ!」と言ってあげた方がいいのかもしれんけど、なんかその通りにするのも癪に障る。


悪口を散々書いてるけど結果的には気にいってます!
いつも行ってる美容院より大分近くなったから次も行くと思う。
これでやっと私も『美容院難民』から脱出したかもしれんが、今回のお店の店長さんもあんまり身体がよくないらしく(事故の後遺症で)長い付き合いは出来んかもしれん。

いつも行ってる美容院の店長さんも身体の調子がよくないからね。無理して続けて欲しくないけど、また探さなかん時がくるわな。
なのでタイトルには「①」と付けてるけど......。
もうフルウィッグにして、こんな悩みからはさっさと開放されたいわ。