怖い話が読みたい!②

前回は終始、作品紹介となってしまったね。
前回の話↓↓

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最近、怖い本や漫画・映画を探してはいるんだけどなかなか「これぞ!」というのにお目にかかれんのよね。

番外編

いや、ごめんなさい。また作品紹介かいな、って感じだろうけどコレが最後。これだけは書いておきたい。

有名ですよね。

これ結構前に弟から借りて未だに全部読みきれてないんです。多分、この先読み切れる自信ないかもしれん。

日を跨いでまで紹介したかったのはこれがホラー漫画の皮を被ったギャグ漫画だったから。(読んだ人は知っとるか)

表紙は怖いんです。既に完結してて33巻まで出てますが、表紙はよく出来てる。ホラー感たっぷり。

読んで1話目から「あれ?」って思う。

変な眼鏡マスク男が丸太持ってんの。丸太で化け物みたいなのを殺してんの。

丸太って。

丸太よ。

木を倒して加工してある丸太。

武器が丸太。

「丸太・・・・・・」と思いつつ不気味な雰囲気は漂ってます。丸太と同時に気になるのは「ハァハァ」という息づかい。

ずーーーっと「ハァハァ」してんの。

走ってても 「ハァハァ」

歩いてても 「ハァハァ」

会話してても 「ハァハァ」

時折「ハッハッ」「ハーハー」も混じってるけど、コマを埋め尽くす大量の息づかい「ハァハァ」

この作品は吸血鬼をテーマにしてるんだけど、どうしても吸血鬼=美しいと思ってしまってる。青白い肌に線が細い身体等々。そんなイメージを打ち砕くかのように、おじさん吸血鬼が沢山出てくる。村人A吸血鬼も村人B吸血鬼も村人C吸血鬼もおじさん。格好も江戸時代の農民のような格好。色気も何もない。それが彼岸島の吸血鬼。

そして少し読み進めてくと最初の吸血鬼と対峙するシーンがある(丸太で倒してた相手が吸血鬼だとはまだ分からなかった)ここがねぇ。衝撃だったよねぇ。

主人公含めて仲間数人で吸血鬼から逃げてる時、リーダー的存在の人物が捕まり吸血鬼に咬まれてしまう。

「咬まれた!!」と緊張が走るシーンからコマを見てくと、尿を漏らしてるんだよね。

すっごい勢いのやつ。出すべくして出してるやつ。

衝撃よ。
この後、誰かが咬まれる度に「プシューーー」「プシューーー」「プシューーー」 っと漏らしてくからね。

その上、ご丁寧にもはしょらないから。咬まれる度に描かれてるから。真面目に書いてるのかギャグなのか分からなくなってくるのが3巻あたりから。

声を出して笑ったのは8巻。

突然の
「うっ!うんこの塊だ!!」
「なんだ!!このうんこの化け物は!?」

です。

この巻でギャグ漫画だという事が決定しました。こんなにホラー面したギャグ漫画は見た事がありません。シリアスからの下ネタですからね。上手く出来てるよ。

ギャグ漫画だと思って読んでもきっと、ホラー感は出てるから、そっち方面に勘違いすると思う。ギャグ漫画だよ、と言ってハードルを上げたくないとこだけど、この作品は大丈夫。

思いの他、長くなってまった。番外編が一番熱がこもってたわ。


改めて、怖い話が読みたい!の話。

幽霊系も怖いっちゃ怖いけど、最近好きというかネットに転がってる「人間が怖い話」を好んでよく読んでる。

嘘か本当かは別として体験談のような話ね。

長く生きてると怖い思いをすることはある。

ここで私の体験ではなく、友人(仮名:花子)の話を紹介します。あくまで「かもしれない」という推測の域を出ませんので。

追い詰められた人

これは花子の伯母さん(以下:K子さん)にあった出来事です。

またK子さんは既に亡くなっています。

K子さんは花子の父親(以下:友人父)の異母姉にあたります。
友人父の生家であるご実家は少し複雑だったようです。

友人父もK子さんという姉がいるというのを知ったのは成人してからでしたが、他に兄弟姉妹がいる中、唯一K子さんと連絡を取り合ってたのは友人父だけでした。

友人父がいつ頃、実家を出たのかは知りませんが実家がある九州地方から中部地方へ移り、就職・結婚。
K子さんとの連絡は友人父から彼の奥さん(以下:友人母)がとるようになっていったそうです。


K子さんの状況は友人父の父親(以下:A氏)が亡くなってから、おかしくなっていきます。


花子の祖父にあたるA氏はある程度の遺産があり、遺言に沿って兄妹で遺産を分けたそうです。
その中にはK子さんも含まれておりK子さんにも相応の遺産が入りました。

私は直接、その額を聞いていませんがK子さんが独身(当時で60歳以上)であり婚外子だったこと、友人父以外の兄妹姉妹とはあまり良い関係を築けていなかった、またよく思われていなかった、というのもあってかこの遺言で少しもめたそうです。

結局は遺言通りに処理され、この出来事は終わった話と思ってました。


A氏が亡くなってからしばらくの年月が経ったある日。


花子は友人母から初めてK子さんの話を聞いたそうです。

K子さんはこれまでも友人母に度々、電話で相談をしており(K子さんも実家と同県内)その内容は友人父の実姉夫婦(以下:B妻(姉)B夫(義兄))のことでした。

彼らは某宗教団体に入会しており、A氏が亡くなってからというもの、彼女が独身であるという事で「心配だから」と言っては夫婦でちょくちょくK子さんを訪ね、熱心に布教活動をしていたそうです。

ここでの布教活動がどんな内容だったかは花子も聞いてないそうですが、友人母曰く「K子さんがすごく迷惑していて、困ってたからお父さんにも相談した」らしい。
ただ友人父はこのB妻(姉)に頭が上がらず、友人父からB妻に何か話してもらう事は叶わなかったそう。


何度かK子さんからB夫妻の事で連絡があったものの何も出来ないまま時が過ぎていったある日。

K子さんはB夫妻から「あなたは精神病院で入院する必要がある」と説き、病院へ連れていかれていた時でした。

何度か受診や入退院を繰り返しては、その間にK子さんはスキを見て友人母に連絡していたそうです。
この頃にはB夫妻はK子さん宅に住みつき、病院でも電話をかけることも難しかったみたいです。

すでにK子さんは「迷惑している」から「助けてほしい」と口走るようになっており、それを聞いた友人母もK子さんとの会話で入院が必要な程の精神状態だとは思えず、友人父や花子に「K子さんをこっちに呼ぼう」と相談します。

が、友人父は長年K子さんとは連絡をとっていなかった事や、B夫妻が関係しているからか「放っておけ」の一言。
また花子も過去に精神を病んでしまった友達(私も友達)がいるので、軽はずみには返事が出来ない。

病名によるもののその対応は同情だけじゃ務まらないのが分かっているのでK子さんの状態が本当のところはどうなの?と思っていました。

実際にK子さんに会いに行き別の病院で診てもらうという方法もありましたが、友人父は身体を悪くし介助が必要な状態だったこと、友人母自身も退職後の方が忙しく生活しているぐらいに日々バタバタと過ごしていた事、また花子も仕事と家庭で忙しく、休みをとって(友人母だけでは行けない)K子さんに会いに行くというのは、確証に乏しい現段階では難しい選択でした。


友人母と花子が悩んでる間にK子さんが完全に入院してしまった事、またB夫妻がK子さんの面倒を見ていき、K子さんの全財産を預かることになった事をB妻から知ります。

後にK子さんは亡くなってしまいました。

結局、本当のところは何も分かりません。

近くに住んでいたなら、もっと状況が違っていたかもしれない。確証と言ったって素人判断じゃいつまでも下せなかっただろうし。
聞いていた私も含めて、K子さんを助ける事より面倒を避けたいというのが強かったと思う。

K子さんが誤診であったのか、またそうならざる得ない状況に追い込まれてたのか、どちらにせよK子さんは「助け」が欲しい状況で道徳的には助けてあげるべきだったのかもしれない。

そうは言っても現実では難しい。

過去に精神を患った友達でさえ、友達という立場がしんどくなっていったから。
毎日ではないにしろ電話があった時は何時間も話すんだけど、始終オカルトチックな話。彼女の母親からは「間違ってる事は訂正して」と聞いていたけど、間違ってるのかどうかが分からん。明らかに違うよ!というのは「そうじゃないんじゃない?」と訂正してたけど、判断に迷う話が多々ある。なまじ病気になる前から付き合いがあったから、病気になる前の性格なのか病気所以の性格になってるのか分からなくなる。

段々と何が正しくて何が間違いなのかも分からなくなってきて、結局はこっちが先に参ってしまった。

花子にも私にもこの経験があるからか、易々とは手が出せない。あの時は家族でもないのに参ってたからね。

もし自分がK子さんと同じ立場であったなら、多分同じ運命を辿る気がする。

両親が生きていたら何とかなるかもしれないけど、弟はどうだろうか?

「私は大丈夫」と言ってる人の言葉を信用してもらえるのか?

集団ストーカーが、都市伝説みたいに思ってたけど、そうじゃないかもしれん。

たった2人でも誰かを孤立させることが出来るんだもんね。

そして孤立してしまった人は誰にも手を差し伸べてもらえない。

医者から何かの診断が下ってしまえば、誰も話を聞いてくれないかもしれない。

そして私の周りの親しい誰かがもしそうなっても、信用する事が出来るのかが分からない。

怖い話というより後味が悪い話でしたね。

他人事じゃないから洒落にならん。

寝ます。