世の中が「ZOOM会議だ!」「ZOOM飲み会だ!」とか騒いでる間、ひっそりとそれに触れず過ごしてきたのに、ここにきて「ZOOMで打ち合わせだ!」が発生してしまったんです。
私のざっくりした仕事の依頼の流れは・・・
こんな感じで、大まかに「デッカイ会社」から「そこそこの会社」に依頼があって、「そこそこの会社」から「私」のとこへ依頼がきます。
この時に「デッカイ会社」と「そこそこの会社」では打ち合わせや会議が行われ、このご時世ではZoomを使っての打ち合わせもあるとこはあったらしいんですが、「私」との打ち合わせでは無かったんです。
何故にここにきて急に「Zoomで打ち合わせ!」が発生してしまったかというと。
Zoomを使ったことがない「そこそこの会社」の人が今回、初めて使うってことで
『今回の打ち合わせの一部は、ねこおばさんにも依頼するんだから、ついでに聞けばいいだろ』(訳:初心者仲間になれよ)
とのこと。
Zoomじゃなく『大企業先に一緒に行って打ち合わせ』というのは私は滅多になく、行くにしても事前に手続きが必要なとこもあるので、色々と面倒臭い。
それがZoomなら発注先大企業の担当者にお知らせしておくだけで済むってことと、初心者仲間を増やしたい(多分この理由が9割)ということで参加することになった。
急遽ZOOMをインストールして、ずっと前に一応は買ってあった安いWebカメラが使えるかどうかだけ試した。
スマホのテレビ電話で自分が想像通り以上に映ったことなんてないので、仕事のことよりも『どの角度、距離が一番よさげに見えるか?』だけに注力して、万全の態勢で臨んだのです。
この辺りは初心者仲間である担当氏にも協力してもらい、事前にお互いのカメラ位置を確認して『やっぱ照明あった方がよさげですよね!』とか言いながら、軽く使い方も学びつつ真剣に見栄えよく映ることに取り組みました。
当日前夜は普段の打ち合わせの時よりも緊張してたし、普段の準備時間の2倍は化粧に時間をかける心構えで就寝。
10時から打ち合わせが始まるので、7時に起きるつもりだった。
が、
アラームもならずに目覚めて
スマホのロック画面を見れば、
「9:54」
ロック解除しても
「9:54」
終わったな、とか言ってらんないよね。
とりあえず担当氏に即連絡。
呼び出し音が鳴ってる間に、『ありのままを伝える』か『腹痛が起こったので遅れる』かどっちの言い訳にしようか迷ったけど、腹痛パターンではすぐにボロが出てしまう気がしたので『ありのまま』を選択。
電話に出た担当氏に
「すいません!今起きてしまって!すぐに用意して参加しますので、先方にもそのように伝えてもらっていいですか?」
というようなことを早口で言い
『後でいいだけお叱りは受けます!今はとにかく用意させてください!』
というテレパシーを同時に送り、伝わったのかどうかは知らんけど
了承するような返答
「え!・・・わか」
を遮る形で
「すいません!失礼します!」
と、また早口で言い放ち通話終了。
遅れることはなんとか伝えれたけど、使える時間はせいぜい15分程度だろうと勝手に考えハイスピード準備に取り掛かった。
まずPCの電源を入れておき、上半身だけ着替え。
上半身が完了したとこでPCの起ちあがり具合を確認し、Zoomの起動やIDとパスが記載されてるメールの起ちあげ、資料類も見れるようにしておかなならんことを考えると、PCが起ちあがり次第じゃんじゃんツールをあけなくてはならん。
そしてカメラですよ!
映りですよ!
洗顔も歯みがきも化粧でさえもすっとばすけど、髪の毛だけはすっとばせない。
現場に行く時用の作業用帽子で誤魔化せないか?と考えたけど、室内で帽子被っとるのはおかしいし。
作業用ヘルメットでも、もっとおかしいし。
ニット帽では「遅れた上にふざけとんのか!」ということになるだろうし。
何らかの帽子での誤魔化しが効かないので、まとめあげないといけない。
今日の髪の毛のご機嫌は知らんけど、後ろも横も気にせずに前からの見た目だけに注意すればいいのでハードワックスベタづけの強制まとめ縛り上げで、なんとか数分で済ませれた。
後はとにかくPC準備だ!とばかりにツールを起ち上げてったけど、ふと『化粧しんくて本当にいいの?』と。
外見補正をしてくれる機能があって、事前にその設定はしてあるけど担当氏と試した時は化粧をした状態だったので『本気のノーメイクで大丈夫なのか?』と。
『眉毛と口紅だけはいるんじゃない?』と考えたけど、もうPC前から離れてる余裕はない。
『マスクに逃げる?』
と迷い出すも
『自宅でマスクはおかしくない?』
から
『もうどうにでもなれよーーー!』
とノーメークで挑む決意をしたんです。
でもね、きっと私以外の参加者はマスクを着用してるんですよ。
みなさん会社から参加してるんで。
ということは
『私もしれっとマスクしてても違和感ないんじゃない?』
と思い至ったんですよ。
肩の荷が下りたよね。
マスク多機能すぎるわ。
なんとかかんとか、上半身シャツ&カーディガンに下半身裏起毛パンツ(部屋着)、ベタ髪マスクおばさんが誕生。
資料類も用意でき、入室準備完了。
事前確認で上半身しか映らないことは知っていたし、適当ベタ髪は横やら後ろを向かなければなんとかなるだろうと思い「えいや!」の気持ちで参加。
うん。誰もマスクしとらんかったわ。
私もしれっとマスクとって
「遅れてすいません!はじめまして・・・」
と挨拶した。
会議室かどっか別の場所で話してんのか知らないけど『会社にいるから、みんなマスクしてる』は早々に砕けて、起き抜けのノーメークむくみ顔を晒すこととなり、残るは外見補正に賭けるしかないんだわ。
うん。外見補正はあくまで補正!ということなんだわ。
多分この時は謝罪、挨拶から始まり
『あ...つづ......続きからで大丈夫ですので......』
みたいなことを言いいながらも、内心はモニターに映る『パンパンのむくみ顔に変なシワ影が入ったテカテカ髪のオバサン姿』に、思ったよりも、それ以上過ぎて、動揺が走り、
『あれ?補正ってどうなってんの?ちゃんと入ってんの?』
『え?これ、担当氏以外の初顔合わせの人からは不審者乱入してきた!みたいに思ってない?大丈夫?』
『いやでも本人がモニターをチラッと見ただけで『うぉっ!』と思ったぐらいにパンチがある姿だけど、本当に大丈夫?』
『私はえらく動揺してるけど、みなさんを動揺させてない?大丈夫?』
とかとかとかね。
不安がかけ巡る巡る。
とっても短い間に星の数ほどの不安が去来し、悟りを開くが如くに
『あるがままを受け入れるしかないよね~』
という思いに至るも、それでも何とか少しだけでもマシに見えやしないかと、北側という太陽光が届かぬ位置にも関わらずカーテンを開け、もがくわけです。
『あるがまま』に抗いますよ。
カーテンを開けたとこで微弱な明るさが右側からほんのり入る程度でノーメークむくみ顔もテカテカ髪も改善されないないけど、シワの陰影だけは少しだけマシになった気がするも、それよりも立ってカーテンを開けてしまったので、部屋着の裏起毛パンツ(誰が見ても部屋着と分かるような着古したダルダルパンツ)が見切れてしまったことに更に激しく動揺し、誰も何も突っ込んでこない(突っ込めない?)ので知らん顔しつつも、その後の15分~30分は
『部屋着ってバレた?』
『バレてない?』
『どっちよーーー!!!』
の答えの出ない迷宮に入り込み、何も耳に入らんかった。
打ち合わせ後、担当氏と話しました。
よくよく聞けば相手先が接続不良で、始まったのは私が入るほんとに少し前だったらしく曰く
「遅れたことは気にしなくても大丈夫だろう」
とのこと。
こっちは寝起きのノーメークむくみ顔だったので、さすがに酷い顔だったろうと
「あと寝起きでのお見苦しい姿を晒してすいません」
と謝るも
「え?あ~寝坊したんだったか。別に分からんかったわ。変わらんだろ」
「あー・・・じゃあ気にしなくていいですね(棒読み)」
と返し、さらに
「あとですね、パンツを部屋着用から着替え忘れておりまして(わざとだけど)ちょっとそのことを忘れて立ってしまったので、あの~見えてしまってたら(見えてたのは知ってるが)すいません!」
「いや。知らん。そうなの?ってか着替えぐらいしようよ。そんなのは当たり前だろ・・・ブツブツブツブツ・・・・・・」
謝るついでに入れた部屋着の件が地雷だったか!というぐらいに至極真っ当に怒られた。
久々に怒られとるなぁ~と感じながらも頭ん中は
『寝坊よりも部屋着がいかんかったの?』とか
『あのむくみ顔が通常運転的な発言してたけど、それはないでしょ!』とか
『担当氏が言うように普通はパンツも着替えるわな。なんで私は上だけの着替えにこだわったんだろ?』とか
『まっ、全ての原因は寝坊だわな!』
となり、大反省して心から
「本当に今日はすいませんでした!」
と謝りました。
相手先へのフォローは担当氏がそれとなくやってくれる(この辺りはわざわざ聞き出すことでもないから、担当氏に全て任せるしかない)ようなので、それも含めて「すいません!」でしたね。
もうね。寝坊とか本当に情けないし。
何で着替えを全部しなかったのかも謎だし。
カメラに映る自分を認めたくない意識が強過ぎて、内容入ってこんし。
もうZoomでの打ち合わせはしたくないわ。
それもこれもやっぱり寝坊がいかんのだけどね。
寝ます。